2018.1.10

「七草粥の由来」

もともと日本には小正月である1月15日に無病息災や豊作を願って、七種類の穀物「米、粟(アワ)、稗(ヒエ)、黍(キビ)、蓑米(ミノゴメ)、胡麻、小豆(アズキ)を食べる「七草粥」と言う風習が古くからありました。一方、中国には1月7日を「人日(じんじつ)と呼んで、その年の運勢を占い、七種類の葉物が入った温かい汁物を食べ無病息災を祈る「七種菜羹(しちしゅさいこう)」と言う習慣があり、この中国の風習が日本に入って来て1月7日に松の内の最期の日にお粥に七草と餅を入れた「七草粥」を食べる習慣に変化したと言われています。

春の七草は(セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ、これぞ春の七草)と言う五七五七七の短歌で知られています。
芹(セリ):香りの良い山菜で、食欲増進に効く
薺(ナズナ):別名ぺんぺん草、江戸時代は一般的な食材
御形(ゴギョウ):別名ハハコ草、風邪予防や解熱効果がある
繁縷(ハコベラ):背が低く白い花、ビタミンAが豊富で昔は腹痛の薬
仏の座(ホトケノザ):タンポポに似た黄色い花、食物繊維が豊富
菘(スズナ):カブのこと、免疫力を高めるβカロテンが豊富
蘿蔔(スズシロ):ダイコンのこと、消化を助け風邪予防

節句は江戸時代の幕府が年の季節ごとに5つの「節句」を定め祝日としました。
人日(じんじつ) 1月7日・・・・七草の節句(七草粥)
上巳(じょうし) 3月3日・・・・桃の節句(菱餅、白酒)
端午(たんご)  5月5日・・・・菖蒲の節句(柏餅、ちまき)
七夕(しちせき) 7月7日・・・・七夕(たなばた)の節句(素麺)
重陽(ちょうよう)9月9日・・・・菊の節句(菊酒)

七草の若葉は消化や滋養に良く、正月の味の濃いおせち料理やお酒で疲れた胃腸の疲労を取るには丁度良い料理と言われています。

東京都:クフール編集部より引用