2018.11.22

「冬の効果的な重ね着」

冬はボリュームのある服を着れば暖かいと思ってしまい、コロコロに着膨れしているご高齢者も少なくありません。ただでさえ寒さで筋肉がこわばり動きにくくなっているのに、厚着によりさらに行動が制限され、畳のへりにすらけつまずいてしまう場合もあります。また、介助するにも着膨れしていると抱えづらく大変。ただただ分厚い服を着るのではなく、薄いものを重ねて暖かくて動きやすい服装を心がけることが大切です。

重ね着は体温調節もしやすいため、体調管理にも有効。年齢と共に風邪もひきやすく、また治りにくくなります。しっかり寒さ対策をして、風邪予防にも努めましょう。

 

  • 重ね着で「空気の層」を作る

重ね着は下に着るものより、上に着るものを少しゆとりのあるものにするのが、空気の層を作るポイントです。ただし、必要以上に重ねると空気の層はつぶれてしまうので、2~4枚が適当です。 また、素材はウールやダウンなどが空気を多く含むため、保湿性に富んでいます。

  • 下着を必ず着よう

せっかく重ね着をしているのに、下着(インナー)を着ない人がいます。下着を着ないと、体と服の間に対流が起こりやすく、熱を保つ効果が減ります。また、下着は、体からの熱を逃がさないようにするばかりでなく、皮脂や垢などを吸い取り皮膚を清潔に保つ、服の中の湿気を調節するという効果もあるので、必ず着るようにしましょう。肌に触れる下着は身体にフィットして、吸湿性のいいものを選びます。襟元も詰まったものが好ましいでしょう。ただし、窮屈なものは血流を妨げ逆効果となるため、締め付けないほどよいフィット感が大切です。

  • 防寒アイテムで、3つの首を温めよう

「首」「手首」「足首」は体表近くに太い血管が通っており、外気の影響を受けやすい場所です。そのため、ここを冷やさないようにすることが、防寒のポイントになります。皮膚が薄いのでそこを暖めると血液も温まり、それが全身を流れて体も温めてくれるというわけです。靴下を重ね履きされる場合も、上の靴下はサイズを大きめにするなど、締め付けには要注意です。レッグウォーマーやネックウォーマーなどを上手に使いながら、動きやすく効率のいい保温を心がけましょう。

 

ウーマンライフ・長野県七二会中学校ほけんたよりより引用