2018.04.26
「はしか “空気感染”で猛威」
大型連休中に多くの観光客が訪れる沖縄で、強い感染力のある麻疹(はしか)の流行が続いています。沖縄旅行帰りの人が受診した医療機関で感染が広がった例も愛知県で報告されており、沖縄県はリスクが高い0歳児やワクチン未接種の妊婦の来訪延期を勧めています。
国立感染症研究所が24日発表した全国の今年の患者数(18日まで)は67人。うち46人が沖縄県での発生で、台湾からの旅行客を介してウイルスが入ってきたと考えられています。同県によると、23日現在で患者は70人に増えています。
愛知県内では沖縄旅行から帰ってきた10代の男性が11日にはしかと診断され、24日までに男性が受診した2医療機関での院内感染とみられる計4人の感染が報告されました。うち1人は病院の職員、1人は1歳女児でした。
空気感染するはしかは、くしゃみなどの飛沫でうつるインフルエンザなどと比べ、感染力が非常に強く10倍の感染力があるといわれています。空港や駅、イベント会場、医療機関など人の集まる場所で感染が一気に広がる恐れがあります。
沖縄県は大型連休を控え、ウェブサイトに観光客向けQ&Aを掲載。ワクチン接種歴の確認と、回数が足りなければ接種してからの来訪を勧めた上で、1歳未満の子や2回のワクチン接種を受けておらず流産や早産の恐れのある妊婦については「流行が終息してからお越しいただいた方が安全」と呼びかけています。
<はしか>
ウイルスが原因で空気感染し、免疫を持たない人が感染すると90%以上が発症するとされています。感染から10~12日後に発熱や咳嗽、鼻汁など風邪のような症状が出ます。その後、39℃以上の高熱が出て顔や体に発疹が現れます。肺炎や中耳炎などの合併症を引き起こすことがあり、重症化すると命の危険もあります。乳児の場合は脳炎を数年後に発症することもあります。予防には麻疹と風疹の混合(MR)ワクチンが有効で、乳幼児は公費で接種が受けられますが、未接種のままの大人もいます。
はしかが流行する場所に行く可能性がある人は、もう一度予防接種についてかかりつけ医に相談しましょう。
毎日新聞、日テレNEWS24引用