2017.7.10
「熱中症525人搬送…今後も暑さが続く見通し」
日本列島は8日、高気圧に覆われ、東日本や北日本でこの夏一番の暑さとなり、各地で熱中症による搬送が相次いでいます。9日以降も全国的に暑さが続く見通しで、気象庁はこまめに水分補給するなどの対策を呼びかけています。 同庁によると、全国929か所の観測地点中、30度以上の真夏日が576か所で、このうち35度以上の猛暑日が25か所に上り、いずれも今年最多となっています。最高は岐阜県多治見市と群馬県館林市の36・5度。東京都心でも33・7度を記録。読売新聞のまとめでは、8日夜までに全国で少なくとも525人が熱中症とみられる症状で搬送され、京都府宮津市では、ソフトボールをしていた男性(71)が倒れ、意識不明の重体となっています。
熱中症は、皆さんもご存じの通り症状の度合いによって三つに分類されます。
最も軽い1度では、立ちくらみや筋肉のこむら返り、次の2度では頭痛や吐き気、けん怠感が起きます。3度では、2度の症状に加え、呼びかけに適切な反応が出来ないなどの意識障害や全身のけいれん、高体温などが表れます。1度なら、患者さんを涼しい場所に移して体を冷やし、冷たい飲み物や塩分を与えます。誰かがそばで見守り、症状が改善しないか、少しでも意識レベルが低下した場合は病院に搬送します。2度以上では直ちに救急車を呼びます。重症の場合、どれだけ早く体温を下げられるかが生死を分けます。救急車を待つ間にも、体に水をかけたり濡れタオルを当てて風を送ったりするほか、体表近くに太い血管のある首、わきの下、太もものつけねなどを氷枕などで冷やすと効果があります。
熱中症の症状と重症度分類
Ⅰ度:めまい、失神、立ちくらみ、筋肉痛 筋肉の硬直(こむら返り)、手足のしびれ、気分の不快感
Ⅱ度:頭痛、吐き気、嘔吐、倦怠感、虚脱感、いつもと違うごく軽い意識障害を認めることもある。
Ⅲ度:Ⅱ度の症状に加え、意識障害、けいれん、手足の運動障害、高体温、肝機能異常 腎機能障害、血液凝固障害
高齢で独り暮らしをしている方は、体がつらいのを我慢せず誰かに知らせること、動けなくなったら早く見つけてもらうことが大切です。緊急連絡のための機器を備える、普段から家族とメールや電話などの定時連絡を心がけるなど、出来ることを工夫しましょう
読売新聞、体を冷やす速さが生死を分けるより引用