2017年2月7日

中山間地域などの高齢化が著しく進む過疎地や郊外に住む高齢者にとって、日常生活を支える買い物ができる場所がなくなりつつあることは大きな問題の一つです。そこで注目を集めているのが移動販売者の存在です。定期的な巡回で見守り役も担うことから、現在増加中との事です。

この分野ではリーディング・カンパニー(一定の業界で主導的地位にある企業)ともいえるのが、徳島県の事業者が始めた移動スーパー‘とくし丸‘です。全国各地のスーパーマーケットとフランチャイズ契約を結び、それぞれの地域で週に2回から3回の巡回ルートを専用トラックで回り、高齢者に好評で迎えられています。

最近ではイトーヨーカドーが北海道や多摩ニュータウンなどの全国5店舗に3トントラック5台を配備して、移動スーパーを展開。イオンも東北地方や中国地方などで同様の試みを進めています。コンビニエンスストアではローソンが去年11月から移動スーパーの設置をスタートしており、2017年3月末までに16台を展開予定です。セブンイレブンは1都20県で35台、ファミリーマートは1都10県で18台が移動販売を行っていますが、今後も需要に応じて各地で移動スーパーの台数を増やし、巡回ルートなどの設定も随時見直していく予定だそうです。

経済産業省の最新推計では、国内の‘買い物弱者‘は最大で700万人です。高齢化が進むにつれ、その数はますます増えていくと見られており、こうした移動スーパー需要は、より高まっていくのではと考えられています。

参考資料:産経ニュースより引用