現代は情報があふれていますので、科学的な根拠の有無や程度を見極めて、確かな情報を選んでいくことが大切です。
◎科学的な根拠のある予防を生活に取り入れる
 がんの発生は生活習慣と深いかかわりがあるので、がんのリスクを下げるためには現在の生活習慣を見直すことが重要です。
 たとえば、食生活。栄養のバランスのよい食事をとるというのが原則です。医師の指導がない限り、特定の食品を食べ続けたり、特殊な食べ方をすることは必要ないばかりか、栄養の偏りを招きます。また、がん予防になるからと、普段運動習慣のない人が突然激しい運動をし始めるのは禁物です。少しずつ時間を増やして、慣らしていきましょう。
 また、禁煙をしようと思っても、自己流ではなかなか禁煙が続けられなくなることもありますので、禁煙希望者は、医療機関でカウンセリングや禁煙補助剤を活用することも検討してみましょう。
 がん予防の生活習慣は、生活のなかで無理なく段階的に組み入れ、地道な積み重ねを続けていくことが大切です。
日本人のためのがん予防法
 表:現状において日本人に推奨できる科学的根拠に基づくがん予防法
喫煙 たばこは吸わない。他人のたばこの煙をできるだけ避ける。
飲酒 飲むなら、節度のある飲酒をする。(日本酒なら1日1合)
食事 食事は偏らずバランスよくとる。
* 塩蔵食品、食塩の摂取は最小限にする。            (男性:8g、女性7g未満をめやすにしましょう)
* 野菜や果物不足にならない。(1日当たり350g以上摂取)
* 飲食物を熱い状態でとらない。
身体活動 日常生活を活動的に。
(毎日合計60分程度の歩行と周1回程度活発な運動を行いましょう)
体形 適正な範囲に。中高年:20.0~24.9を目標のBMI
感染 肝がん原因:肝炎ウイルス感染検査と適切な措置をうけましょう。  胃癌の原因:ピロリ菌感染検査うけましょう。定期的に胃の検診を受けましょう

(https://ganjoho.jp/public/pre_scr/cause_prevention/evidence_based.htmlより引用)