2019.3.6

「風疹(三日はしか)」

主な症状は、まず発熱と、その翌日くらいに小さくて細かい赤い発しんが顔から出始めて、一気に全身に広がります。また耳の後ろや後頭部のリンパ節が腫れて、痛むこともあります。目が充血したり関節痛を訴える人も多いということです。大人の患者の3割に、39度以上の高熱が出たという報告があります。

一方で、15%から30%の人は、感染しても症状が出ないといわれています。成人の風疹の多くは、1週間程度で症状が治まると言われていますが、中には風疹のウイルスによって脳に炎症が起きる「脳炎」と診断されたケースもあります。重症に至らないまでも、40度近い高熱が数日間続いたり血小板が減少したりして、入院するケースもあります。

 

風疹は、患者の咳や会話で飛び散る「飛まつ」を介してうつります。患者は発疹が出る前後1週間ほど、風疹ウイルスを出しているということです。

感染力は、患者が風疹の免疫がない人にどれくらいうつすかを示す指標で、インフルエンザは1〜3人であるのに対し、風疹は5人〜7人と言われています。

 

妊娠20週頃までの女性が風疹ウイルスに感染すると、おなかの赤ちゃんの目や耳、心臓に障害が出る「先天性風疹症候群」で生まれる可能性があります。 その確率は妊娠初期に感染するほど高く、

妊娠1か月では50%以上

2か月で35%

3か月で18%

4か月で8%

というデータがあります。妊娠の初期で、妊娠に本人や周囲が気づかず「無警戒」な時期に感染してしまうおそれもあります。

こうしたことから専門家は「妊娠を希望している女性は特に2回目のワクチン接種を受けてほしい」と呼びかけています。

昭和37年4月2日から昭和54年4月1日生まれの男性のみなさんは「特に注意」

昭和54年4月2日から平成2年4月1日生まれの人は「男女とも要注意」

現在は、ワクチンの効果を高めるため、1歳と小学校入学前の2回、ワクチンを接種することになっています。また2回目の接種を受けていなかった世代を対象に、平成25年3月末までの5年間は中学1年生と高校3年生相当年令の人が無料で接種できるようになっていましたが、特に高校生の接種率が低く、今後も抗体が不十分な人が減らずに、風疹の流行が繰り返されると懸念されています。

 

 NHKニュースより引用