2018.7.12

「豪雨被害」   

西日本を中心にした豪雨は死者150人を越える大災害になった。各地でいまだ多数の行方不明者の捜索が続く。雨がやんでしばらくたってから斜面が崩れてたり、河川が氾濫して生活道路が寸断され食料、水が届かず孤立状態の集落が多数発生している。

全国から自治体や医療関係者の救援チーム、民間ボランティアが現地入りした。

復旧作業には天候回復の際に伴う熱中症や汚水による感染症に注意が必要だ。

今回の大雨では台風7号の通過と梅雨前線の停滞により、暖かく湿った大気が次々と流れ込んだのが原因だ。

降り始めからの降水量も範囲も通常の警報範囲をはるかに越え、これまでの集中豪雨とは全く違う「数十年に1度、経験したことのない」ものだった。

 

何故、早くから警戒していたのにこれほど多くの犠牲を出してしまったのか。

国は早くから警戒していたのに非常災害対策本部が特別警報の発令するタイミングが遅すぎたのではないか。

国を挙げて早期避難を呼びかけるべきだったのではないか。

気象庁が発表する警報を国やマスコミが緊迫感を共有できていたのか。

また、被災自治体も情報発信や避難を促す取り組みを検証しなければならない。

地域で声を掛け合い、早期避難する訓練など周知を徹底する。

防災関係者は今回の教訓を十分に考え今後の対策に生かしてほしい。

道路ができ、河川が改修され町並みが整っても、地形、地質の本質は変わらず潜在的危険性は取り除けないと専門家は指摘する。

我々も地元で起きる災害の種類、危険個所をハザードマップで確認して、いざという時いち早く命を守る行動を起こせるよう心掛けたい。

 

「責任感欠如」野党が批判

西日本で大雨による災害の危険性が高まっていた5日、気象庁が警戒を呼び掛けていたその夜に安倍首相ら自民党議員約50人が衆議院宿舎で飲み会を開催していた。そこには救助要請を受ける立場の小野寺防衛相も参加していたと言う。野党は「責任感が欠如している」「けしからん」「緩んでいる」と非難した。

官邸は危機管理を今一度見直し、今回の対応を詳細に分析して迅速、適切な対応に改めることを望みたい。

 

私だけは大丈夫と思う心が最も危ない。

「災害は 慣れと油断と 気のゆるみ」