2017.9.9

「なぜ起こる？「太陽フレア」そのメカニズム」

太陽の表面で起きた大規模な爆発現象「太陽フレア」に伴う衝撃波が８日午前７時過ぎ、アメリカの人工衛星によって観測されました。

■フレアとは
「太陽フレア」の「フレア」とは、「メラメラ燃える」という意味で、「太陽フレア」は太陽の黒点と大きな関係があります。
黒点は太陽の活動が活発になると増える。太陽の表面温度が約６０００℃なのに対し、黒点の温度は約４０００℃と周りの部分よりも温度が低いため、黒く見えます。黒点は磁力が強いという特徴もあり、その磁力の影響で黒点の周りは時々、「太陽フレア」と呼ばれる爆発が起こります。今回の爆発は、通常の１０００倍以上の規模だったことから、注目されています。
この爆発によって強力なＸ線や紫外線のほか、「コロナガス」と呼ばれる電気を帯びた高エネルギーのガスの固まりが放出される。こうしたコロナガスなどが今回、地球まで届いてきたということです。ただし、地球には太陽フレアの発生によって放出される「コロナガス」などから、地表を守る仕組みがあります。地球はよく一つの磁石に例えられるが、その磁場などがバリアとなっています。

しかし、爆発の規模が大きいと磁場が乱れるなどして、バリアが弱まり、さまざまな影響が懸念されています。

――具体的にどんなことが起こるのか。
まず、人工衛星が故障するといった影響が考えられます。人工衛星が静電気を帯びたような状態になって、最悪はショートする可能性があり、中でもＧＰＳ衛星に影響が出ると、スマホの位置情報で誤差が大きくなるといったこともあるかもしれません。そして、地上では電波を使う通信や無線に影響が出る可能性がある。航空無線や船舶無線など、長距離の通信がつながりにくいといった障害が起こるかもしれないといいます。
万が一、飛行機と管制塔との通信にトラブルが生じるようなことがあったら大変なことから警戒されています。一方で、可能性は低いということですが、今回も北海道でオーロラが見られるかもしれません。

宇宙の仕組みはまだまだ解明されていないことも多く、引き続き関心を持って見ていきたいと思いました。

日テレnews０より引用