紙巻きたばこと比較して健康への被害が少ないと言われている新型タバコ、本当にそうなのでしょうか

先日、WHО(世界保健機関)が「電子タバコの健康的被害」について見解を発表しました。

新型タバコには、電子タバコと加熱式タバコの2種類があり、この2つを混同している方が多いのではないでしょうか。

電子タバコとはVAPE(ベイプ)とも言い、リキッドと呼ばれる香り付きの液体を加熱して霧状にしたものを吸う器具です。法規制の関係で、日本国内で販売されている電子タバコリキッドにはニコチンが含まれていません。一方で加熱式タバコとはタバコの葉を加熱して発生した蒸気を吸い込むもので、ニコチンが含まれています。この2つは似ているためによく混同されますが、まったく別のものです。

日本でよく知られている、アイコス、グロー、ブルーム、テックなどの新型タバコは加熱式タバコに分類されます。

加熱式タバコの害について

2019年7月、WHОは最新の報告で、「ニコチンを含んでいるのであれば、確実に人体に有害であるため、具体的なリスクの定量化はまだできないが、取り締まりをすべきである」と明言しました。これまで電子タバコの有害性については曖昧な見解を示していましたが、はっきり「規制すべきだ」と断言したのです。

新型タバコの有害性についてはいまだ研究段階にあると言われています。しかし日本呼吸器学会の見解によると、電子タバコ、加熱式タバコには、「エアロゾル」という健康に害を与える可能性のある物質が含まれているとされていて、「紙巻きタバコよりも健康被害がずっと少ない」という一般的なイメージには疑いの余地があるようです。

また、新型タバコを用いた禁煙の有効性についても、国立がん研究センターの報告では、「紙巻きタバコの禁煙方法と有効性の調査」の結果によると「電子タバコでの禁煙は有効性が低い」とされています。

(LIМO life&money より)