新知見で方針転換:ドナルド・トランプ米大統領は3日、新型コロナウイルス流行の拡大防止に向けた米政府の新たな方針として、国民に対し外出時のマスク着用を推奨すると発表した。
従来は、患者とその世話をする人のみがマスクをすべきだとされていた。しかし最近になって、それ以外の人もマスクをすべきことを示す科学的根拠が出てきたと複数の米保健当局高官がマスコミに語っていた。
米保健当局はこれまで、新型コロナウイルスの主な感染経路は感染者のくしゃみやせきによる「飛沫感染」やウイルスが手などに付着して感染する「接触感染」としていた。
だが、感染者が息を吐いた際にウイルスが超微細な霧状の粒子「エーロゾル」となって浮遊することが可能であれば、ウイルスの拡散阻止がより困難となり、顔を覆う必要性を裏付けることとなる。
一方、中国の研究によると、武漢(Wuhan)の複数の病院を調べた結果、患者用トイレと医療スタッフが防護具を脱ぐ部屋でウイルスのエーロゾル化が顕著だったとしている。防護具を脱いだ際に微粒子が空中に舞い上がった可能性があり、医療従事者が使う防護具が汚染源になる恐れが浮上した。米科学アカデミーの専門家らは、エアロゾルは空機中の微粒子で呼吸による「空気感染」である。空気感染はいまだ証明されていないがマスク着用を推奨すると発表した。
(AFP=時事より 引用)