不安だ、やる気が出ない、物忘れをする。こうした症状も食べ方が原因となっている可能性がある。ここ数年で目立つのは「低血糖症」の患者さんで、精神症状を訴えて姫野医師のクリニックを訪れる患者さんの9割以上が低血糖症だという。低血糖症は糖質に偏った食生活によって引き起こされることが多い。キレやすい、急に気分が落ち込む、わけもなく不安になったりイライラしたりする人は、糖質のとりすぎかもしれません。
糖質のとりすぎ以外にも、栄養不足によって引き起こされる症状はたくさんある。例えば、注意力がない、寝起きが悪い、些細なことが気になる場合は、鉄不足の可能性があるという。鉄は主に酸素を全身に運ぶ働きがあるが、鉄分が足りないと脳内神経物質も足りなくなり、メンタル面に影響を与える。鉄不足を防ぐにはヘム鉄です。レバーや牛肉、鶏肉、カツオ、アサリなどに多く含まれる。
都内の会社員の女性(43)は最近、論理的な思考ができなくなり、「年のせいかなと思うのですが」と嘆く。思考がまとまらない、アイデアが思い浮かばない、会議中に話の流れがわからなくなる、何度も同じ話をしてしまう。そんな場合は、たんぱく質が足りていない可能性がある。脳は基本的にたんぱく質と脂質でできているが、脳のエネルギーとなる神経伝達物質と結合する細胞膜受容体もたんぱく質からできている。不足すると神経と神経がうまくつながらなくなり、頭の回転が鈍くなってしまうのだ。
一日にとりたいたんぱく質の目安は、体重1キロあたり1~1.5グラム。体重50キロの人なら約50~75グラムが目安となる。卵1~2個、肉や魚各100グラム、豆腐半丁、納豆1パック、豆乳200cc、間食にナッツや小魚。これでだいたい1日分だ。複数種類のたんぱく質を3回の食事と間食にわけてとるのが理想だという。
たんぱく質を含む食品の多くは、ビタミン・ミネラルも豊富です。また、必要量のたんぱく質をとると満腹感が得られ、結果的に糖質の取り過ぎを防ぐことができます。
(news. goo.ne.jpより引用)