飲食店や職場など、屋内を原則禁煙とする罰則付きの改正健康増進法が、4月1日に施行された。望まない受動喫煙対策はマナーからルールへと変わり、喫煙者にはより厳しい環境が整備されたことになる。厚生労働省による2012年の国民健康・栄養調査で、喫煙率が高かったのは東北地方。今まで受動喫煙対策が厳しくなかったため、肩身の狭い思いをせずに吸える雰囲気があったという指摘もあり、今後が注目される。

東北の喫煙率の高さは、東日本大震災や原発事故の影響からくるストレスが原因という分析もある。そこで、福島県会津若松市の建築会社デバイス・ホームでは、家族の中に喫煙者がいるという人100人に「ニコチルパッチ」をプレゼント、さらに家を新築する際、喫煙ルームに関わる「材料費および施工費」をサービスする支援キャンペーンを実施する。炎天下の真夏や極寒の吹雪の中でも、たばこを吸いにわざわざ外出しなければならないという“喫煙家族“のストレス解消が目的だ。

ちなみに“逃げ場”として車を運転しながら吸う人もいるが、運転中の喫煙は、注意散漫や運転操作の不適による交通事故を増やす可能性があり、危険を伴う。車内での喫煙を規制している国も多いが、日本では運転中の喫煙には規制がない。東北大学の研究グループの調査によると、たばこを20本以上吸う男性は非喫煙者に比べて、交通事故死亡のリスクが1.54倍高いという。いま一度、喫煙習慣の見直しを。

(BIGI OBEニュースより引用)