サルコペニアとは?

「サルコペニア」とは、加齢や疾患により筋肉量が低下し、全身の筋力低下や機能低下が起こることを言います。

加齢以外の原因のないものを「一次性サルコペニア」といい、加齢以外のなんらかの原因があるものを「二次性サルコペニア」と言います。

「二次性サルコペニア」は、下記の三つに分類されます。

・活動に関連するサルコペニア:寝たきりや不活動、無重力状態が続くことによるもの

・疾患に関連するサルコペニア:内分泌系疾患や炎症性疾患によりたんぱく質の合成がされにくくなり筋肉の分解が進んでしまうものや、脳や神経系の疾患により運動神経が損失されてしまい、筋肉の廃用が進んでしまうもの

・栄養に関連するサルコペニア:消化管の疾患による栄養吸収機能の低下や食欲低下、また食欲低下を起こすような薬剤の使用により栄養摂取量が低下し、たんぱく質の合成が十分にできないことによるもの

「サルコペニア」は65歳以上の高齢者に対していくつかの診断を経てその基準を満たしている場合に判断されます。

1. 歩行速度、握力測定

特に意識することなく普通歩行を行い1m/秒未満(一度に横断歩道を渡り切れないほどの速度)であるか、また握力が男性で25㎏未満、女性で20㎏未満のどちらかでも当てはまっているかどうかを測定します。

2. 身体形態

1.の測定で当てはまってしまった場合は、次に身体形態測定を行います。

BMIが18.5未満、もしくは下腿周径(ふくらはぎの最も太い周径)が30㎝未満

上記のどちらかを満たしているかどうかを計測します。

1及び2の両方があてはまってしまった場合にサルコペニアと診断されます。

サルコペニアを予防するためには?

サルコペニアを予防するためには、その原因をしっかりと理解し、原因を作らないように意識する必要があります。

よって筋力低下を起こさないための適度な運動、筋肉の合成を促す栄養バランスのよい食生活、不活動にならず心身ともに健康でいるための生活習慣が大切です。

規則正しい生活を送り、周囲とよい関係を持つことで心も身体も健康的になり、サルコペニアの予防につながります。

サルコペニア予備軍かもしれないと思われる方はもちろん、年齢的にまだ先の話だと思っておられる方も若年期の生活習慣の積み重ねが中高年以降につながってきますので、生活習慣を見直し、「サルコペニア」の予防に取り組みましょう。

(趣味時間より引用)