ダニは、昆虫ではなくクモやサソリの仲間。頭・胸・腹が一体で胴体部となり、胴体部の前方に口器である顎体部が付属しています。
ヒョウヒダニ(チリダニ):ほぼ1年中見られるダニ。 じゅうたんや家具等に多く発生。大発生した際、このダニの体や死骸、糞(フン)がアレルギー性疾患の原因(アレルゲン)となる。人を刺すことはない。温度20~30℃、湿度60~80%の高温多湿を好む。
コナダニ:梅雨時、秋口に増殖するダニ。高温多湿を好み、繁殖力が極めて旺盛。人を刺すことはないが、大発生するとコナダニを捕食するツメダニが増殖し、そのツメダニによる刺咬被害が出る。低温に強いコナダニの繁殖を抑えるには湿度を下げることが有効。
ツメダニ:梅雨時、秋口に増殖するダニ。8~9月は特に被害が増加。他のダニやチャタテムシ等を捕食。これら餌になる虫が増えると、ツメダニも多く発生する。吸血しないが、稀に間違って人を刺し体液を吸うため、刺咬症の原因になることも。
イエダニ:ネズミや鳥に寄生する吸血性のダニ。宿主のネズミが死んだ場合や、ネズミの巣内で大発生した場合等に、移動して人も吸血。割れ目や暗い場所に潜む。通常は夜間に吸血。5月頃から発生し、6~9月が発生の最盛期。人への被害もこの時期に集中する。
マダニは屋外にいる大型のダニで、感染症を媒介することがあります。マダニは肉眼でも確認できる大型のダニ。成虫の大きさは3~10mmぐらいまで種類により様々で、これが大きな特徴です。
マダニは3~4月頃から増加しはじめ、10~11月頃が本格的な活動期となります。中には、冬季に活動する種類も。最近では、 山・公園・河川敷・草地・庭など身近な場所での存在も問題視されています。
※吸血後のマダニ 吸血前のマダニ
マダニに刺された、もしくは刺されたかもしれない場合は、皮膚科等医療機関で処置を受けてください。その際、刺された場所や日時、状況を医師に正確に伝えることも重要です。
マダニに刺咬されると、皮膚が発赤し腫れて炎症を起こすことがありますが、かゆみを伴わないことが多く、吸血されていることに気付かないケースも多くあります。
吸血しているマダニを発見した場合、無理にとるとダニの口が残ることがあるため、無理にとらないでください。つまんではがそうとした際、マダニの体内の病原体を逆流させてしまう恐れもあります。吸血中のマダニを殺すとマダニの口が皮膚の中に残る可能性があるので、殺さずに医療機関で適切な処置を受けてください。
(https://www.earth.jp/gaichu/knowledge/dani/より引用)