2018.10.01
「予防接種 大人も忘れずに受けましょう。」
ウイルスや細菌などの微生物が体内に入り、体内で増加することにより発症する病気を
「感染症」といいます。微生物の種類によって、発熱やせき、頭痛をはじめとするさまざまな症状が出現します。
感染症にかかると体の中で抗体などが作られ、新たに外から侵入する病原体を攻撃するしくみができます。このしくみを「免疫」といいます。
免疫のしくみを利用したのが「ワクチン」です。ワクチンを接種することにより、あらかじめウイルスや細菌(病原体)に対する免疫(抵抗力)を作り出し、病気になりにくくするのです。まれに熱や発しんなどの副反応がみられますが、実際に感染症にかかるよりも症状が軽いことや、まわりの人にうつすことがない、という利点があります。
■晩秋を過ぎると、幅広い年齢層の人が、インフルエンザワクチンを受け始めます。
特に高齢の方や慢性疾患を持つ方は、受けた方がよいでしょう。
それらの方がひとたびインフルエンザを発症すると、抵抗力の低下などから肺炎を伴うなど重症になりやすいからです。重症化により、介護サービスが必要になる場合も十分想定されます。厚労省の説明資料によれば、ワクチン接種を受けた高齢者は、死亡の危険が1/5に、入院の危険が約1/3から1/2にまで減少することが期待できるそうです。
流行する前のワクチン接種が有効です。
。 ■また、肺炎球菌ワクチンの接種もしておいた方がよいでしょう。
肺炎も、高齢者は特にかかりやすく、また重症になりやすい傾向があります。いったん肺炎にかかると、体力が低下して日常生活での動作がしにくくなります。あまり動かなくなることで、更に心身機能が低下する恐れもあります。寝たきりになったりすると嚥下能力が低下し、ますます肺炎が悪化するという悪循環に陥るケースも多いようです。
介護予防のためにも、早めの肺炎予防が重要です。
■全てのインフルエンザや肺炎を予防することはできませんが、予防接種をすることにより、感染時の重症化や合併症の発生率を下げる効果があります。年齢に応じてインフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンの接種料金の一部が助成される制度がありまので、対象の年齢の方は制度も利用して、この冬、予防接種を受け、感染しにくいからだにして健やかな暮らしを維持しましょう。