2017.12.12

「冬の定番「みかん」はこんなにスゴかった!」

 

「コタツでみかん」は、冬の団らん風景の定番です。果汁が多く種がない、手で簡単に皮をむける温州みかんは、日本人が大好きな冬の定番果物です。

かんきつ類は、免疫力を強くしたりストレスを和らげるビタミンCが豊富に含まれることで知られています。健康面で見ると、温州みかんには、ほかのかんきつ類にはない成分が含まれています。そのひとつが、風邪予防によいシネフィリンという成分。そして、最近注目されている成分がβクリプトキサンチンです。

生活習慣病予防の強い味方!?βクリプトキサンチン
βクリプトキサンチンは、みかんの黄色成分であるカロテノイド。カロテノイドとは、動植物に含まれる赤~黄色の天然色素の総称で、抗酸化力が強く美容やがん予防に効果的な成分として知られています。身近なところでは、にんじんに多いβカロテンやトマトに多いリコピンなどと同じ仲間です。もうひとつ、βクリプトキサンチンが威力を発揮しそうな病気が、骨粗しょう症です。ネズミを使った実験では、骨量が増えたとの報告もあり、骨形成を促す成分としては、これまで最も多いとされてきたビタミンK2よりはるかに強力です。
βクリプトキサンチンの特徴は、1日でその作用が消えるほかの食品成分と異なり、2ヵ月以上も影響が続くことにあります。冬場に食べたみかんのβクリプトキサンチンが、春も体を守ってくれるというわけです。日本人、とくにみかん好きの人は、欧米人と比べて血液中のβクリプトキサンチン濃度が高いとも言われています。

みかんに含まれる主な栄養素と期待できる健康効果
【風邪予防】ビタミンA・C、シネフィリン、ヘスペリジン
【整腸作用】ペクチン、セルロース
【美肌作用】ビタミンC、クエン酸、ペクチン
【脳卒中予防】ヘスペリジン
【高血圧予防】カリウム

とはいえ、いくら体によいからといって、食べ過ぎるのは考えものです。摂り過ぎれば肌が黄色味を帯びてくる「柑皮症」(かんぴしょう)になることもあります。これはみかんに含まれるβカロテンが肌を黄色く着色するためで、とくに害はありませんが、ほかにも糖分の摂り過ぎなどになることがあります。みかんは1日2〜3個が適量です。くれぐれも食べ過ぎには注意しましょう。

 

冬の定番「みかん」はこんなにスゴかった!|果物|healthクリックより引用