2017.10.13
「来年度の花粉症について」
来年度のスギ花粉が多いか少ないか、気象予報の民間大手、日本気象協会とウェザーニュースでの予想が真っ向から対立していることをご存知だと思います。
どちらにも根拠がありますが、日本気象協会で今月発表したスギ花粉の飛散は「多い」、東北から近畿までの広い範囲でスギ花粉が増え、特に関東地方では前年の2倍になるという予想です。
根拠は、7月の日照時間だそうです。全国的に高温であったため、花の成長が盛んで、花粉も増えたと判断し、「多い」の予想になりました。
一方、ウェザーニュースは「少ない」の予想。
根拠は、夏前半は猛暑だったが、8月に一転して雨が多かったこと。
特に東京地方では、20日以上の連続雨記録を更新した年でもありました。花がさほど成長する前に日照時間が変化したと判断し、四国や近畿で減り、関東は半分以下の地域もあるとの予想です。
東京と大阪の過去10年の飛散傾向をみてみると、2014年までは前年に比べて「多い」「少ない」を繰り返しています。東京では2015年以降、飛散量に目立った増減がなく、大阪では2015、2016年と例年の半分ほどの飛散量でしたが、2017年は例年並みでした。
スギとヒノキで区別してみると、西日本ではヒノキの飛散量が東日本に比べて多く、特に近畿地方はヒノキの割合が50%を上回る年もありました。
花粉の飛散量は前年夏の気象条件が大きく影響します。気温が高く、雨の少ない夏は、花芽が多く形成され、翌春の花粉飛散量が多くなるといわれています。
今回の日本気象協会の判断とウェザーニュースの判断とでは、真っ向から対立しているため、
私たちはどちらを信用すればよいのか不安になります。どちらにしても花粉は飛散するわけですから、スギが近い群馬県の花粉症の方は、早めの対策、予防を心がけていくことが大切であると考えます。
今シーズンはシーズンになってみないとわかりませんが、どちらの予想が当たるかも楽しみにしながら花粉シーズンに備えていきたいと思います。
日本気象協会、ウェザーニュースを参考