2017.8.18

「雨の日の熱中症に注意を」

 

今年の夏は雨が続いているな、となんとなく感じられている方も多いと思います。調べてみると東京では17日間連続で雨が降っています。8月の降水の連続記録でみると、これは1977年に観測された22日連続以来40年ぶりのことだそうです。雨だけでなく8月の平均湿度も、過去10年間は66%から高くても78%、ここ2年は78%が続いていたところ、今年は84%で、湿度80%を超えたのは64年ぶりとなっています。

このように雨が続いた今年の熱中症患者の数ですが、例年より少なくなっているわけではありません。総務省 消防庁調べでは、今年熱中症で搬送された人は41,735人で、前年と比べ4,869人増えており、8月中だけでみても13日までの調べで10,000人近くいます。

涼しい雨の日でも熱中症になります。その原因は湿度にあります。
人間の身体は、汗とともに体内の熱を放出していますが、湿度が高いと、空気中に水分が既に沢山あるので、汗が出ず熱が体内にこもってしまう現象がおこります。熱中症危険度をみるグラフでは、湿度が80%を超えた場合は、気温が26度位でも熱中症の危険度が警戒レベルになっています。

ちなみに、熱中症の発生場所は、住宅の中が40.9%と最も多く、特に火や水を使い高温多湿になりやすいキッチンが最も熱中症になりやすい場所だそうです(総務省 消防庁調べ)。また、雨の屋外でも、レインコートをずっと着て動いているような状況だと熱が体内にこもりやすいので注意が必要です。
涼しい日の熱中症は、暑い日と比べて症状が急には出ずに、じわじわと出ます。涼しいため喉の渇きに気づきづらく、気づくと熱中症になっているということが多いので、意識してこまめに水分を摂取することが予防につながります。

曇りや雨の日は今週いっぱい続きますが、来週月曜からは、再び気温30度超えの暑い日々が続くと予想されています。熱中症にはいっそう気を付けなければなりません。そもそも梅雨明けの時期に一番熱中症が増えるといわれておりますが、それは梅雨の時と明けた時の気温の差に体がビックリしてしまい、ついていけないからだそうです。現在の雨が続いている状況、その上で温度が急上昇する来週月曜からの状況は、第2の梅雨明け状態ともいえ、身体がそのギャップでダメージを負いやすいので、ぜひいっそうの注意をしていただきたいと思います。

TBS『ビビット』2017.8.16放送より