2017.7.23
「昭和41年は83.7%だった喫煙率 平成28年の男性喫煙率は?」
喫煙者にとっては何かと肩身が狭いこのご時世。多くのエリアで路上喫煙が禁止になったのは良いとして、徐々に少なくなる公共の喫煙所、着々と上がり続けるタバコの値段……など “喫煙者包囲網” はゆっくりと、だが確実にその鋭さを増しています。
おそらく、ここ数年で「タバコをやめた」という人もかなりの数に上ると思われますが、果たして日本の喫煙者数は実際のところどうなっているのでしょう? 今回は厚生労働省が発表した、昨年度(2016年・平成28年)の喫煙者数をご報告したいとおもいます。
・たばこ産業(JT)の調査 JT全国喫煙者率調査によると、1965年(昭和40年)の統計開始以来、昨年の喫煙者数は最低記録を更新しました。男性喫煙率のピークは1966年の83.7%と、今では信じられないほど高い数値です。大げさではなく「みんなが吸っていた時代」と言えます。
その後、徐々に喫煙率は下がり、平成元年の時点でも男性喫煙率は61.1%と、高い数値を保っていました。喫煙率が50%を割り込んだのは、東京都千代田区が「路上喫煙地区」を制定した平成14年からで、以降は急速な勢いで喫煙率が下がっています。
そして最低記録を更新した平成28年度ですが、男性喫煙率は「29.7%」と、調査開始以来、初めて30%を切ってきました。年代別で見てみると、40代が38.2%で最も高く、次いで30代が35.1%となっています。
また、女性の喫煙率は9.7%となっており、ピーク時(1966年の18%)よりは低下しているものの、ここ数年はほぼ横ばいといった状況です。
調査の結果、約1500万人が喫煙していると推定される現代日本。こんな時代だからこそ、喫煙者はくれぐれも人様の迷惑にならぬようなたばこの楽しみ方を学ぶ必要があります。当院でも禁煙治療に力をいれていますが、やはり禁煙を成功するか否かは自分の意志の強さと周りの環境であると感じます。煙草を吸う人も吸わない人も、お互いが迷惑にならないような分煙の仕方にも今後力を入れていかなければならない課題だと感じています。
厚生労働省「最新たばこ情報」より引用